ベッドルームからこんにちは

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六月の風

いつの間にか六月になっていた。一日いちにち、時間の流れがこれまでの人生で体感したどの長さとも違っている。朝九時に目が覚めて、一週間分ぐらいの時の流れを感じて、零時になると眠りにつく。そんな日々が繰り返されているうちに、気がつけばひと月が経っている。早いのだか遅いのだかもわからない。まるで時空の狭間にいるみたいだ。みんなが毎日あくせく動き回っている間、私は一人でタイムトラベルをしている。今私が横たわっているベッドはタイムマシンのようなものなのだ。ドラえもんのび太くんが勉強机の引き出しから時空の歪みに滑り込むように、私もこの世界の時空の歪みに滑り込んでいる。そう考えるとなかなか贅沢なものではないか。

六月の風はじんめりと、少し湿気を含んでいる。今日は梅雨の間の晴れ間で、開け放った大窓から爽やかな風が流れ込んでくる。風に乗って隣近所の生活の音が流れてくる。一、二歳の男の子が、あうあうとまだ言葉になっていない歌を歌っている。小鳥がチュンチュンと何かの報せを告げ合っている。美しい昼下がりだ。午後一時五十九分。もうすぐニ時になる。

あ、ニ時になった。

五月の風

五月である。今日のような日は体調も良く、ずいぶんと気分が良い。この部屋にはベランダに大きな窓があるのだが、それを開け放して目いっぱいに風を取り込むと、レースのカーテンごと風が入り口のドアの方へと抜けてゆく。少し古いトタンのベランダがカタカタと揺れ、遠くの方からご近所さんたちの生活の音が聞こえてくる。

気候と気分と体調と、この三つはトライアングルのように繋がり合っている。雨が降れば気分が落ち込み、気分が落ち込めぱ体調も崩れる。体調が崩れたからといって気候が崩れるのはおそらくスピリチュアルの領域であるが、ともかくこのうちのどれ一つとして崩したくはないものである。

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■このブログについて

2018年5月、病気(線維筋痛症と筋痛性脳脊髄炎の併発)の啓発活動のために開設しました。しかし月日が経つに連れて病気のことばっかり考えるのもどうかと思い方向転換。現在はnoteにて笑える感じのくだらない文章を書いています。2018年12月、note✕午後の紅茶「#紅茶のある風景 投稿コンテスト」にてエッセイ『イギリス紅茶実習』で準グランプリを受賞しました。夢はでっかく自分の本を出すことです(大まじめ)。